3年ぶりリアル開催のAdvertising Week Asiaに、Rokt山中が登壇。ポストパーチェス体験の最適化についての講演内容ダイジェスト
広告・メディア・マーケティングなどの領域を網羅する世界最大級のイベント「Advertising Week Asia(アドバタイジングウィークアジア)」が、5月31日から6月2日の三日間にかけて、リアル・イベントとオンラインを融合したハイブリッド形式で開催されました。
リアル開催の舞台となった東京ミッドタウンの会場には、Rokt GKゼネラルマネジャー山中理恵が登壇。
「ポストパーチェスにおけるカスタマーエクスペリエンスの最適化」をテーマに、ECにおける❝購入後❞のタイミングでいかに消費者に愛されるブランドを構築していくことができるかについて、株式会社電通の木村仁昭氏、Narvar Japan株式会社の飯沼勇生氏とともに語りました。
この記事では、当日の山中の講演内容を一部編集・再構成し、ダイジェストとしてご紹介いたします。
ウィズコロナの時代、高まるECの存在感
EC企業の多くは、コンバージョン獲得を目的として、精緻なカスタマージャーニーを作っています。一方で、目的が達成された「購入」後は、サンクスページを表示し「ご購入ありがとうございました。」で終わることが大半だと思われます。そこがとてももったいないと思います。
私達Roktでは「トランザクションモーメント」という言葉を使っていますが、ECでの消費者とのコミュニケーションのタイミングとして最も重要なのは、商品購入完了のまさにその瞬間だと考えています。
特にウィズコロナの時代に入ってからは、ECにおけるカスタマーエクスペリエンスの重要性はますます高まっています。日用品や食料品などのグロッサリー領域でもEC化が進み、EC全体での購入量が増えています。この傾向はコロナが収束しても減ることはないと、アメリカのリサーチなどでも言われています。
たとえリアルな店舗に買い物に行けるようになっても、「荷物を持って帰らなくていい」といったECの利便性を、消費者は覚えています。
このように、日常的にECを使って買い物をするようになると、ユーザーはわがままになります。ECがどれだけ「自分」を理解し、自分に関連性の高いレレバントな体験ができるかが、重要な評価基準になってきているのです。
高精度のデータ分析と、ポジティブな消費者心理が噛み合う、トランザクションモーメント
このレレバンシーを考えるとき、ポストパーチェスというタイミングには重要なメリットがあります。
一つは、買い物直後は買い物客のエンゲージメントが高いタイミングなので、ポジティブに広告やお知らせに反応してもらえるという点です。
そしてもう一つが、買い物直後に「どんな方が」というデモグラフィックな情報と「どんな商品をどのくらい」買ったかというコンテキストなデータが取れるという点です。ここが非常に重要なポイントとなります。
ここで得られたデータをAIや機械学習による分析にかけることで、一人の顧客に対する「どんなご案内が一番合うのか」「どういったお知らせを出せば一番クリックしてもらえるのか」ということを、リアルタイムに導き出すことができます。
その結果、お客様にとって有益なお知らせが表示され、カスタマーエクスペリエンスがポジティブなものになります。買い物をしたあとに自分とは全く関係ない広告が表示されたら、良い気持ちはしないですよね。弊社とフォレスターリサーチ社の調べによると、このトランザクションモーメントに関連性の高いお知らせを出した場合、エンゲージメントは5倍近く上がり、クリックして頂ける確率が非常に高くなることが分かっております。
このように、これからのカスタマーエクスペリエンスの向上にはますますデータ活用が不可欠となってきます。一方で、プライバシーに関する取り組みは世界中で厳しくなってきており、Appleに続いてGoogleも来年からサードパーティークッキーのサポートを停止します。そうした流れのなかで、ファーストパーティーデータに基づく分析を通じた、お客様へのレバンシーの高い体験の提供を、我々のサービスも追求しています。
選択のパラドクス・デジタル広告の雑然性から消費者を解放する
Roktで表示するお知らせの内容は、お客様がお買い物をされたECサイトの会社自身のお知らせを出すことも、第三者の広告主からのいろんなご案内・オファーを出すことも可能です。
自社のお知らせであればアプリのダウンロードへの誘導や、上級会員プログラムへの加入、アップセル・クロスセルの促進を出すことができます。
別の広告主のお知らせを表示する場合は、非常に高いクリック率を誇るため、広告収入によるマネタイズの可能性がさらに高まります。
ここからは、広告主目線で、少しRoktのソリューションをご紹介させていただきます。
いろんなネット広告がありますが、Roktの場合はお買い物の完了ページに広告を出します。例えばお客様がチケットサイトでチケットを買われると、こういった一枚の広告が出ます。基本的に一枚の中で一社のみのご紹介となります。
よく「選択のパラドクス」と言いますが、バナーのようなものが多すぎるとお客様も迷ってしまい、最終的にクリックをしてくれないということがあるのです。お知らせは一度に一つ、買い物直後で集中している最もよいタイミングに表示します。お知らせに興味をもったユーザーは、CTA(Call to Action)ボタンをクリックし、ランディングページに誘導されます。トランザクションモーメントでお客様が集中して前向きになっているタイミングでクリックしていただき、興味があった場合は、ユーザーをランディングページに誘導するといった形になります。
実際に使っていただいている業界としては、サブスクリプション、旅行、リテール、ロイヤルティといった業界や、ファッションブランドや食品などがあります。あらゆる領域で、お客様の新規獲得に貢献しております。
一例として、健康サプリなどはCTR約10%と、Roktでのお知らせにより約10人に1人のクリックを可能にしており、かなり強力なアクイジションツールとなっております。このサプリでは、本購入への引き上げ率も非常に高いというご評価を頂いています。
Roktの導入でカスタマーエクスペリエンス改善・データ活用を推進
弊社RoktはNYに本社を置き、グローバルに展開を行っております。日本でも16社のパートナーがおり、今後もますます増えていきます。
*日本語字幕をOnにしてご覧ください。
提供しているサービスは単なる広告アクイジションツールではなく、ポストパーチェスのカスタマーエクスペリエンス向上に貢献するものだと考えております。
弊社の仕組みを使えば、これまで獲得することのできなかったようなデータを得ることができます。それらを利用したマーケティングや、カスタマージャーニーの改善とに活かしていただくことも可能です。
弊社では、アカウントマネージャーがフルサービスでサポートをしております。簡単な導入で、アクイジションの実現を可能にします。
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登壇者紹介
山中 理惠
Rokt合同会社 ゼネラルマネージャー
日本IBM、外資系大手コンサルティングファームを経て、複数のスタートアップ企業のGTMやマーケティング戦略に携わる。デジタルマーケティングの初期より様々なプロジェクトを担当、ネットワークインフラ、クラウド、サーチエンジンマーケティング、ソーシャルメディアなど最新のテクノロジーに携わってきた。現在は、Rokt(ロクト)の国内市場拡大を担う。
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