宿泊施設のダイレクト予約を活用した新たな収益源。サイトやアプリ予約で付帯収益を生み出すソリューション
宿泊施設のサイトやアプリからのダイレクト予約には、客室販売だけでない、収益獲得の可能性が眠っています。
回復する国内旅行市場や、増加するインバウンド等の高まる需要が追い風となっている宿泊業界。顧客体験を維持しつつ、追加リソースなしで新たな収益を獲得しうる戦略やソリューションの導入が求められています。
目次
コロナ禍前を上回る成長を見せる観光市場の、希望と課題
昨今、観光市場が盛り上がっているとよく耳にしますが、実際の市場動向はどのようなものなのでしょうか。改めて現状を確認してみましょう。
国内旅行はほぼコロナ禍前の水準近くへ
2021年には旅行客数が、1.4億人*と大きく減少した国内旅行は、現在その勢いを取り戻しています。JTBの調査*によると、2024年の国内旅行人数は、2億7,300万人になると予測され、コロナ禍前とほぼ同等の水準まで戻りつつあります。
訪日はコロナ禍前の水準を超え成長中
さらに、2024年の訪日外国人客数の予測は3,310万人となり、対前年131.3%、対2019年103.8%となる回復を見せています。政府は2030年に訪日外国人旅行者数を6,000万人にすることを目標に掲げており、より一層の成長が期待されています。
しかし一方では、様々な課題も見えてきています。少子高齢化による旅行需要減少の懸念や、コストの上昇、ホテル運営に携わる人材の確保難などが挙げられます。
また、宿泊業界特有のハードルも存在しています。施設運営が事業の基本となるという特性上、受け入れられる客数に上限が存在し売上に限界があることや、多くの企業がすでにコスト管理による収益改善を限界近くまで進めていることなどが、収益拡大を困難なものにしています。
こうした背景を受け、客室販売だけにとどまらない新たな収益源の獲得は、宿泊業界にとって現在重要なトピックとなってきています。
新たな収益を生む、オンライン接点を活用した周辺事業
他業種では昨今、収益構造の大きな変革が行われています。その中で特に注目されているのが、中核となる事業を主軸としながら、関連しうる新たな領域へ展開していく戦略です。
こうした周辺事業は、本事業で培われたユーザーとの接点やデータ、インフラなどを活用して新たな収益の可能性を呼び起こす事業で、これまで本事業を成功させてきた企業だからこそ開拓できる領域です。
例えばLCC(ローコスト・キャリア)は、周辺事業をうまく活用している業種です。LCCでは、安価なチケットの販売だけでは安定的な収入が望めないという特性上、周辺事業への拡大が常に求められてきました。
現在では、クレジットカードやロイヤリティプログラムの申込みだけでなく、レンタカーや宿泊、アクティビティの予約、さらには保険など、多様なサービスが旅行者に提供され、その全てが企業にとっての重要な収益となっています。
LCCが周辺事業を拡大させられた大きな要因は、オンラインの顧客接点をうまく活用できたことにあります。運営コストが低く、顧客との継続的な接点を持てるオンラインを活用した周辺事業は、本事業に加わる新たな収益源として非常に有効に働きます。
そしてコロナ禍を通し、消費者のオンライン活用が一段と進み、コロナ禍前の2019年には43%ほどであったオンライン経由での宿泊予約率が、2022年では58%ほどに上昇しました*。オンライン化の急速な浸透は、周辺事業を伸ばす上で、大きな追い風となっていると言えるのです。
未開拓領域を収益チャンスに変える、独自ソリューション
Roktは、オンラインにおける顧客との接点を活用し、ECサイトに新たな収益を生むソリューションを提供しています。
Roktが提供している「Rokt Thanks」は、顧客の購入や予約完了の直後に、顧客にとってレレバンシー(関連性)の高いオファーを提示し、新たな収益を創出するというソリューションです。提示するオファーは、外部広告主による期間限定の割引や、お得なトライアルなどです。
Rokt Thanksは、広告枠とそこで提示される外部オファーを提供するだけのソリューションではありません。購入直後の瞬間を活用していること、そして顧客にとってレレバンシーの高いオファーを提示できることが大きな強みです。
オファーを提示するのは、顧客が商品やサービスを購入、または予約した直後のタイミングだけに絞られています。この瞬間は顧客とって最も幸福度が高く、同時に画面へ集中しているタイミングです。
79%の消費者が「欲しいなと思った瞬間にプロモーション受けるとワクワクする」と回答
The Harris Pollの調査*では、79%の消費者が「欲しいなと思った瞬間にプロモーション受けるとワクワクする」と答えており、先述のLCCの例でも、周辺事業の収益のほとんどが、チケットの予約や購入のタイミングでもたらされています。
さらに、自社ECサイトで集めたファーストパーティーデータと、RoktのAI・機械学習技術を活用することで、顧客が「これが欲しかった!」と思えるようなオファーを届けられます。これにより、顧客体験を向上させると同時に、ビジネスの収益性も高めるソリューションになっています。
オンライン接点における予約体験にシームレスにフィットした、ネイティブな広告
ブランドセーフティーも担保され、顧客体験を阻害しない
顧客との接点は限られています。その特別なチャンスを最大化する方法を突き詰め、Rokt Thanksは誕生しました。購入後に、顧客の需要に即したオファーを提供するため顧客体験を阻害することがなく、ブランドセーフティーも担保されます。
宿泊業界にこそ、付帯収益創出の可能性を
Roktはこれまで、様々な業界のEC事業者様の価値創出を支援してきました。その中には、宿泊業界のパートナー様も多く存在します。
世界100万以上の宿泊施設の予約を行えるサービス、Travelpassは、Rokt Thanksを導入し、大きな成果を上げています。Travelpassは予約サイトに集まるファーストパーティデータを活用し、これまで手付かずだった予約確認ページにおいて付帯収益を生み出すことに成功しました。結果として、広告による収益性を示すeCPM(広告1,000回表示あたりの広告収入)は1万円以上という、高水準の収益獲得を実現しています。
旅行という一大イベントで重要な要素となるホテルの予約をする時、顧客はワクワクした気持ちに溢れていて、購入完了の瞬間はおのずと集中力も高まるタイミングです。この貴重な瞬間には、まだ見ぬ大きな価値が眠っているはずです。
Rokt Thanksは、運用コストなしで自動的に収益を生み出せるため、継続していく上での人的リソースや工数面でもメリットをもたらします。Roktとのパートナーシップにより創出された収益と時間を、ホテルならではの対面による顧客体験の向上に、さらに還元していくこともできるでしょう。
今後の需要増加に伴い利用者も増えることが予想される、宿泊予約サイト。ここに眠る付帯収益という可能性を、Roktが解き放ちます。
*観光庁: 令和4年版観光白書について(概要版)
*株式会社JTB: 2024年(1月~12月)の旅行動向見通し
*一般社団法人日本旅館協会: 【資料編】令和5年度 営業状況等統計調査
*The Harris Poll